ストレスの原因 – 職場の困ったちゃん – 部下の「ワッキー」

双極性障害って何よ? 食えんの?

どうも、黒です。

ストレスは双極性障害の波を乱す天敵です。
私はサラリーマンをしていたときに、ストレスによって躁状態を発症したのちに抑うつ状態に陥り、会社での信用や地位を繰り返し失ってきました。

このような経験から、ストレスに対してどのように向き合っていけばよいか、過去を振り返りながら考えてみようと思い立ち、記事にすることにしました。

なんのことはないのです。
中身はただのグチです。

今回は職場におけるストレスの原因、困ったちゃん第1号・仮称「ワッキー」をご紹介します。

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ワッキーとは?

ワッキーは私が機械メーカーに勤務していたときの部下です。
私が入社して4年目、設計主任に昇格した年に、彼は電気工事屋として中途入社してきました。

ワッキーは当時60才目前、私の親世代と言ってもいい年齢でした。
超有名大企業に長く勤めていた経験があるうえに学歴が大卒ということで、社長が能力を考慮せずに採用した人物でした。

ワッキーはどんなヤツか?

マジで“ポンコツ”でした。

「本当にこんなポンコツが大手におったのか?」
と思うくらいポンコツでした。

ウッチー部長がワッキーの実力を検証

ワッキーが入社して間もないころ、私のアホ上司・仮称「ウッチー部長」(当時62歳)が彼の実力を測るべく、シーケンスのラダー図を読ませてみようと企んでいたのです。

シーケンスのラダー図ってのは、簡単に言えば機械を電気制御するときの“順番”を図にしたようなもんです。
膨大なデータ量なので、紙媒体で確認することなんてめったにないもので、コンピューターで専用ソフトを使って作図したり検証したりします。

そんなことも知らないアホ部長・ウッチーは、A4で300枚くらいあるラダー図をポンコツ・ワッキーの机にドサッとおいて、

「これ、間違いがないか確認してくれるか?」
って、カッコよく言ったのですよ。

いや、間違ってんの、部長、あんただから。
なんて、私が思ってたらワッキーが、

「わかりました、確認しておきます。」

って、ワッキー、あんたも全然わかってねーだろ。
こいつら、アカン。

1時間後。
ワッキーがウッチー部長のもとへやってきて、

「大丈夫ですね、問題ないと思います。」

いや、まったく大丈夫じゃねーよ、問題ありありだろ。
1時間じゃすべてのページに目を通すことすらできないだろ。
そもそも、あんたはその製品の動きを知らないのに、なにをどうやって確認したんだよ。

すると、ウッチー部長が、

「ヤツは使えそうだな。」

 

おまえも、ヤツも、使えねーよっ!

ワッキーにできるのは“結線”だけだった

結線てのは、電線と電線を繋ぐことです。

あ、誤解がないようにご説明しておきます。
電気工事屋さんというのは図面を読んで「こことここを繋げばいい」と判断したうえで、配線ルートまで考慮して結線します。
これが本当の結線作業です。
ベテランじゃないとできない作業もあります。

が、“ワッキーの結線”はひと味違います。

指示された線と線を、本当に繋ぐだけなのです。

・・・それなら事務職の私でもできるんですけど。

のらりくらりなワッキー

世渡りがお上手な方でした。

電気工事の担当にはもう一人、仮称「ギータカ君」(当時43歳)がおったのですが、ギータカ君がせっせと残業するなかワッキーは、

「おつかれー。」

って、帰宅するわけです。
およ? ギータカ君はまだ仕事してるよ?

私「ギータカ君、ワッキー帰ったよ?
ギータカ君もすぐ終わるの?」

ギ「ううん、ぜんぜん。」

私「ほぇ? ワッキーは帰しちゃっていいの?」

ギ「定時で帰る主義だからって・・・。」

私「 ・・・え? ドロン・・・?」

ほかにも、苦手な仕事はみんなギータカ君に押しつけ、簡単な仕事をいとも難しそうにみせ、社長や部長クラスにこびへつらい、あげくの果てには客先で偉そうに振る舞って反感を買うなど、その功績には目を見張るものがありました。

正真正銘のポンコツでした。

ワッキーがなにをしでかしたか?

忘れもしません、彼が入社して2年目のことでした。

そもそも勤務していた会社がブラック企業

私はウッチー部長から、面倒なクライアントの面倒な仕事を押しつけられて、仕事のボリュームで潰される寸前でした。
勤めていた会社はクレーンメーカーで、電気制御を得意としない会社だったのですが、ゴリゴリ電気制御が必要な製品を受注し、その機械設計と制御設計、さらには監督業務まで私に担当させました。
1,500万円の案件を無理やり担当させられたのです。
月の売り上げが3,000万円ほどであるこの会社の規模を考慮すると、入社5年目のペーペーに丸投げしていい仕事ではありません。

ギータカ君やワッキー、下請けの電気屋さんと半年の打合せをしながら、製品をなんとかまとめました。

明日の午後はいよいよ試運転

私「あとはワッキーさんに明日の午前中に装置の結線を完了してもらえれば、午後から下請けの電気屋さんと試運転できますね。」

ワ「大丈夫、大丈夫。
もうほとんど終わってるから。」

私「わかりました。
じゃ、心配ないすね。」

翌日の午前10時

私は試運転のデータ採りの資料をまとめたあと、装置の結線状況を確認するため工場内へ。

あれ? 装置にシートが被せてある・・・。
もう結線は終わったのかな?

装置の周囲をウロウロしているワッキーを発見。
アプローチを試みる。

私「ワッキーさん、もう結線は終わったんすか?」

ワ「言っている意味がわからない。」

私「え? だから、装置の結線、終わってんすよね?」

ワ「終わってるよ、制御盤までは。」

私「いやいや、装置側の結線。」

ワ「ボクはやらないよ?」

私「はあ? 冗談でしょ? 昨日、確認しましたよね?」

ワ「ボクがやるのは制御盤までだよ?
装置側はあなたがやるんでしょ?」

私「あぁっ!? おい、マジで言ってんのか?
なん度も打合せしたよな? 覚えてねーのか?」

ワ「ボクがやるものだとは思ってなかったし、そもそも、ボクにはわからないし。
あなたがやればいいじゃない?

私「っ!?」

ホントにもう、キレるとか、爆発するとかじゃなくて、血の気が引くとはこのようなことを言うのでしょうか。
脱力して持っていたバインダーを落としましたね。

 

あ、

あ、

あ・・・

 

もういいっ!!
俺がやるっ!!

 

午後からの試運転に間に合わないというだけでなく、納期的にも時間がなかったのです。
ノウハウがない会社がこんな製品を受注するから、こうなるんですよ。

設計屋の黒、なぜか結線作業を開始ですっ!

チクタク、チクタク、ゴーン。
正午をお伝えします。

終わんねー。
マジで終わんねー。
もちろん、昼飯なんて食う暇なし。

できねーなら、できねーって早く言えよなー。

午後1時、下請けの電気屋さんが到着。
現状を目撃した彼らも呆然。

電「くっ、黒さんっ? どっ、どうしたんですかっ?」

私「どうも・・・お疲れ様です・・・。
いえね、ワッキーが・・・。」

電「・・・ああ、なるほど・・・。」

下請けにもワッキーの人柄は知られていたので、それだけで電気屋さんは察してくれました。

ここから電気屋さんが参戦。
さすがにスピーディーでございます。

続いて別件を片付けたギータカ君が参戦。
スローリーですが確実な作業です。

様子を見に来たウッチー部長が参戦。
きさまは要らん。

なんのつもりか、ワッキーは装置の周りをウロウロ。
マジで殺すぞ。

午後2時、結線完了でございます。
そのあと試運転を始めて、なんとかことなきを得ました。

一段落してウッチー部長に報告

私「今後あんなマネされたら、仕事になりませんよ。
これから電気は一切、ギータカ君か下請け使いますからね。
ウッチーさんからも、きつく言っといてくださいよ。」

ウ「あいつの方が一枚上手だな。」

 

・・・ぶちっ

そんな話してねーよっ!!
おまえはバカかぁっ!?

 

ストレスの原因となるワッキーへの対処法

振り返るだけで胸くそ悪くなりますが、あのとき、あの瞬間、ワッキーが、

「あなたがやればいいじゃない?」

と言い放った瞬間、私はどうすればよかったのか、冷静に考えてみたいと思います。
あれから3度の失業を経験し、苦しい在宅ワークで成長した私は、多くの選択肢を提示できるようになったのです。

成長した黒が導き出したワッキーへの対応

  1. ワッキーを消す
  2. ワッキーを埋める
  3. ワッキーの電源を落とす
  4. ワッキーに400Vの電流を流す
  5. ワッキーを天井クレーンで吊るす
  6. ワッキーにハイキックをお見舞いする
  7. ワッキーを抱え込んでヒザ蹴りを連発する
  8. ワッキーを製作中の装置で事故に見せかけて挟み込む

このように、さまざまな選択肢があったはずなのです。
なぜ私は「職務を全うしよう」などと思ってしまったのか。
今でも後悔しています。

つまり、あの瞬間には対処のしようがなかったのです。

もっと早く手を打つべきだった

そう、ワッキーに仕事をさせなければよかったのです。
ワッキーを使ったことが私の敗因だったのです。

当時の私には部下や下請けを選ぶ権限が与えられていたのに、それを実行できなかったのが原因なのです。

今回のテーマは「ワッキーの扱い方」ではなく、実は
「部下やそれに準ずる立場の人間の扱い方」です。

“困ったちゃん”な部下の扱い方:結論

ストレスの原因になるような部下は使わなければよい。
仕事を与えなければよい。
関係を持たなければよい。
近づかなければよい。

簡単な話です。
自分の方が立場が強いので、どうにでもなります。

え?
部下を育てたり面倒を見たりしないと、会社からの評価が下がる?

そんなものは、どうでもよい。

自分が「うつ病」だの「双極性障害」だの、病気になったあげくの果てに、会社をクビになれば最悪ですよ?
ここに典型的な例が、おりますよ?

評価だの待遇だのは、あと回しです。

とにかく、
「自分が健康的に、継続的に働くことが大事」
だと、私は思うのですよ。

 

ちなみに、私はこの後にストレスで躁症状を経て“うつ転”し、半年の休職命令を食らったあげく、晴れて会社をクビになりました。

久しぶりに長い記事になりました。

ぶっちゃけ、自分より立場が低い人間の扱いは簡単だと思います。
問題は、自分より立場が上の人間ですねー。

機会があれば上司だった「ウッチー部長」をご紹介したいですね。

ここまで、ありがとうございました。

コメント

  1. ごんたママ より:

    黒さん、お久しぶりです!
    もう、「あるある!!」「そうそう!!」と共感しながら読みました。
    本当に「困ったちゃん」いるんですよね~
    自分の身体を壊してまでかかわる必要ないんですよね。
    つい常識人の私たちは、かかわってドツボるんですよね。
    ホント、私もいろいろな悔しさ、よみがえってきました(笑)
    素敵な情報ありがとうございます。

    • より:

      ごんたママさま

      ご無沙汰です、黒です!
      コメントありがとうございます。

      そうなんです、ドツボりました!
      共感いただけて、すごく嬉しいです。
      でも、悔しい思い出を掘り返してしまったようで申し訳ありません。
      でもでも、喜んでいただけたみたいなので、よしということで(笑)。

      いつもありがとうございます。
      喜んでもらえるようにこれからも努力していきます。

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